Kenco — 試験施設を3倍に広げ、30を超える種類のロボットを組み合わせた状態で検証する
米Kencoが、テネシー州チャタヌーガの本社にある自動化の試験施設(Innovation Lab)を、約930平方メートルから約2,790平方メートルへ広げる。開所式は9月10日。12を超える分野の技術にまたがる、30を超える種類のロボットを置く。同社は荷主から物流拠点の運営を請け負う3PLで、全米で約140か所の物流施設を運営し、そこで使うフォークリフトのリースと保守も引き受けている。試験施設は2015年に開設したものである。
広げた狙いは、単機能の装置を一台ずつ評価するのをやめ、複数のロボットを組み合わせた状態で検証することにある。自動化・イノベーション担当バイスプレジデントのAinsley Williams氏は「930平方メートルでは、単機能の装置と技術だけですぐに埋まってしまう。もっと広ければ、複数の技術が組み合わさって動くところを試せると考えた」と述べる。パレットにケースを積む、あるいは降ろすロボットは、一台で以前の試験施設をほぼ埋めていた。広くなったことで、通路を上下しながら在庫を数える設備のように、高さ方向を使う技術の検証もできるようになる。この検証を加えたのは、床面積の確保が難しくなり、高い位置まで使う自動化に業界が向かっていることを受けたものである。
最初に公開するのは、トレーラーからパレットを降ろし、施設の奥へ運び、ケースを一つずつ降ろすまでを一つの流れにした作業である。これらにGray Matterのソフトが指示を出す。フロアにはAutoStoreの自動保管設備と、GrayOrangeのHiCLiMEも並ぶ。Williams氏が特に効果が大きいと挙げたのは、順番の決まっていない複数品目を一つのパレットに積む作業だ。いまパレットにケースを積むロボットは、ケースが決まった順番で流れてくることを前提にしている。自動保管設備と組み合わせるならその前提は成り立つが、3PLの現場ではまず成り立たない。この前提を外せれば、70,000平方メートルを超える物流施設でもパレット積みを自動化できるという。同氏は、試験施設を特定のメーカーに寄らない方針で運営するとしている。「ラボで失敗した試験は、ラボにとっては成功した試験だ。失敗するところを見たかったのだから。それがラボの目的であって、本番の目的ではない」
出典 FreightWaves / 2026.09.03