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【コラム】2025年の崖と物流業界の未来 ~DX推進の鍵を握るWESとは?~

目次

  • 1. はじめに
  • 2. 2025年の崖と物流業界が直面する課題
  • 3. 2025年の崖、解決への道筋は現状分析と具体的対策
  • 4. まとめ


1.はじめに

2025年、経済産業省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」問題が深刻化し、多くの企業が対応を迫られる中、物流業界も大きな転換期を迎えます。

2025年の崖とは、企業が長年利用してきた基幹システム等の老朽化・複雑化により、業務効率の低下やシステム維持費の増大などを引き起こす問題です。物流業界も例外ではなく、多くの経営者が将来の成長と競争力強化のために、新たなデジタル技術を活用したDXの必要性を認識しています。しかし、さまざまな課題が山積しており、DXの推進が進まない企業も少なくありません。

本コラムでは、2025年の崖と物流業界が直面している課題、そしてその解決策について、詳しく解説します。

2. 2025年の崖と物流業界が直面する課題

物流業界においては「2024年問題」と呼ばれるドライバー不足の深刻化や物流コストの増大といった課題が注目されていますが、2025年の崖の影響も大きく受けることが見込まれます。物流施設では様々なシステムやロボット・マテハンの導入が進んでいますが、以下のような課題に直面しています。

既存システムに関する課題と要因

課題 要因
倉庫管理システム、輸送管理システム、配送管理システムなどが部門ごとに構築され、データ連携が困難 ・部門最適化の優先による全体最適の欠如
・データ連携の標準化不足
・過去の組織体制や事業戦略の名残 など
システムが老朽化し、過剰なカスタマイズにより複雑化・ブラックボックス化 ・場当たり的な対応によるカスタマイズの増加
・システム担当者の退職やノウハウの散逸
・ドキュメントの不足や不備
・ベンダーへの依存体質 など
紙帳票やFAXなど、アナログな業務プロセスが残存 ・現場の抵抗や変化への恐れ
・デジタルツール導入のための予算や人材の不足
・業務プロセスの見直し不足 など

DX推進に関する課題と要因

課題 要因
経営者がDXを望んでも、既存システムの問題解決には業務プロセスの見直しが必須(経営改革そのもの) ・既存システムの全体像の把握が困難
・業務プロセスが属人化し、標準化が不足
・経営層と現場のDXに対する意識のギャップ など
物流現場では、人手不足や高齢化が進み、新たな技術の導入・活用が困難 ・労働人口の減少と高齢化による人材不足
・デジタルスキルを持つ人材の不足
・新しい技術に対する現場の抵抗感や不安感 など
システム導入コストや運用コストに対する懸念が大きい ・DX投資の費用対効果が見えにくい
・セキュリティや信頼性への不安
・投資判断に必要なデータやノウハウの不足 など


2024年問題への対策として、モーダルシフトや共同配送などを積極的に導入する企業が現れています。しかし、2025年の崖を見据えた根本的なシステム改革に踏み出せている企業は、まだ多くはありません。

上記で述べたような既存システムの複雑化や人材不足などの要因により、2025年の崖に対する取り組みが進まない場合、どうすれば2025年の崖を解決できるのでしょうか。

次項では、これらの点について解説・考察していきます。

3. 2025年の崖、解決への道筋は現状分析と具体的対策

多くの物流企業がDXの必要性を認識している一方で、2025年の崖に対する具体的な取り組みが進んでいない現状があります。この課題を克服するためには、現状分析に基づいた具体的な対策を講じることが不可欠です。

  • ・現状分析と課題の明確化:既存システムの課題を洗い出し、DXによって解決すべき問題を見える化する
  • ・現場とのコミュニケーション:現場の意見を聴きながら、共にシステム改革を進める
  • ・段階的なシステム刷新:一度に全てのシステムを刷新するのではなく、段階的に移行を進めることでリスクを軽減する
  • ・外部との連携:ITベンダーやコンサルタントなど、外部の専門家と連携することで、ノウハウや技術力を活用する
  • ・人材育成:DXを推進できるIT人材を育成するため、研修制度の充実や採用活動を強化する
  • ・経営層の意識改革:経営層がDXの重要性を理解し、長期的な視点で戦略を策定する

また、これらの取り組みに加え、情報系WES(Warehouse Execution System:倉庫運用管理システム)の導入は、具体的な対策として有効です。情報系WESは物流センター内の情報を統合管理し、最適な作業指示を出すことで、業務効率を飛躍的に向上させ、DX推進に大きく貢献します。

【コラム】高度化する物流センター運営のカギを握るWES ~制御系と情報系の違いを解説~

 

情報系WESの導入により期待できる効果

1.物流センター内の作業効率向上:ピッキング、梱包、出荷などの作業を効率化し、リードタイムを短縮できます。
2.在庫管理の精度向上:在庫情報をリアルタイムで把握し、適切な在庫管理を実現できます。
3.人材不足の解消:作業の標準化、自動化により、人材不足を解消できます。
4.コスト削減:作業効率向上、在庫管理精度向上により、コストを削減することができます。
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このように、情報系WESは、2025年の崖で直面する課題の解決だけでなく、物流業界全体の課題解決にも大きな貢献が期待できます。

4. まとめ

2025年の崖は、物流業界にとっても喫緊の課題です。課題解決には、経営層の意識改革、現状分析、段階的なシステム刷新、外部との連携、人材育成、現場とのコミュニケーションなど、取り組むべきことが多数あります。

今から具体的な対策を講じることで、2025年の崖を乗り越え、持続的な成長を実現できるのではないでしょうか。

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「GWES」は、独自開発のAI・数理最適化アルゴリズムを適用して活用目的別に設計された様々なモジュールで構成されています(新モジュールを継続的に追加開発中)。 目的や課題の優先順位に合わせ、必要なモジュールからの段階的導入が可能です。 定量・定性効果を検証するためのトライアル(PoC)サービスもございますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
お客様の課題などをお伺いしたうえで、適切な進め方をご一緒に考えさせていただきます。

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◆GWESとは
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【参考】経済産業省>DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html